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ものを言えない日本 [日本人論]

日本の外交力のなさは、何が原因なのかと考えると、
それは、日本が実質的に「独立国家でない」から
なのではなかろうか。
 
名目上は、日本は1951年9月に調印された
サンフランシスコ講和条約締結以降、
一応は主権国家ではあるが、
その実質は依然アメリカに依存する立場にある。 
少なくとも、軍事面では、自国の安全を自前で確保できない、
自立できていない国に相違ない。 

日本の安全は、アメリカとの安全保障条約の下、
アメリカの軍事力で守られている。 
そのように、他国に依存する半人前だから、
他国に政治的影響力を与え得る状況にはない。

日本が国際社会のなかで、
それ相当の地位を得ようとすれば、
当然、まずは自前で自国を守れる国になる必要がある。 
親の庇護のもとにいる子供のようでは、
誰からも一人前扱いはしてもらえない。 

先の大戦後GHQから与えられた平和憲法を
後生大事にしているようでは、何の成長も進化も期待できない。 
それは、戦後の日本を、完全に無能化するためにつくられた,
日本がアメリカに対し、将来起こしうる脅威を抑え込むため、
占領軍が自分の都合のよいように作ったもの。 
現在の日本の事情に合うものだとは到底言い難い。

日本が恒久平和を願うことは、
国民のだれもが支持することだろう。 

だれも意味のない戦争はしたくない。 
だけど、現実に世界は紛争に満ち溢れている。 
人間の歴史はいわば「戦いの歴史」。 
平和な時代があれば、それはたまたま紛争と紛争の間の
一時的なひと時に過ぎない。 

自国は争いをするつもりがなくても、他国が紛争の脅威になる。 
つまり、平和な状態を保つためには、
他国から侵略されないレベルの軍事力による、
力の均衡が必要。 

だから、自国の平和維持のためには、
実際に行使できるそれ相応の軍事力を持つことが不可欠。 
アメリカに対し、対等にものを言える状況を
自助努力で作らなければならない。 

当然、そこには世界の共通の脅威に対しては、
協同できる状態も必要。 
世界でものがいえるということの為には、
国際社会の中で一人前と評価される存在でなければならない。 

存在感を示せなければ、誰も耳を傾けてはくれない。 
はっきりものを言える地位を確立し、
はっきりものを言うようになれば、
アメリカを含め国際社会は日本の存在を認めるようになる。

今の戦争放棄の(勘違いの)平和憲法下では、
自衛のための武力装備があっても、
それを対抗のために使えないという、なんともおかしなお話。 

武器を持っていても、現実に使えないとなれば、
武器を持たない状態と同じことで、
何ら他国からの武力行使に対する抑止力にはならない。 
まったく意味がない。

中国が近年毎年二ケタ台の軍事力整備拡大路線を
実行してきている。 軍事力を背景にしなければ、
対外的に世界にものが言えないという事をよく認識しているから、
それを可能にする目覚ましい経済発展の下、
軍事力拡大を図っている。 太平洋における軍事守備範囲を、
例えばハワイあたりで線引きして、アメリカと二分しようと、
アメリカに提案した中国軍幹部もいたとか。

力が伴ってくると国力に自信がつき、
そのような膨張する発想も出てくるのだろう。 

世界は、日本のようにお人よしではない。 
決してお人よしではない。 
日本のこれまでの政治家あたりには、
無知な人が少なくなかったようだから、国民はたまらない。 

他国の場合は、それこそ機会があれば、
その機会を自国の膨張のためにしようとしてきた国は少なくない。 
例えば、北方領土の四島は1945年にソ連によって不法占拠されたもの。 
終戦直後のどさくさ時に、ソ連は日本に侵略してきた。 
中国のチベットに対する同化政策の動きも、
東シナ海のガス田問題や尖閣諸島に対する一方的な侵略の試み、
南シナ海での領土問題など、
それらすべては具体的な膨張政策の実例である。

中国もロシアも、アメリカやその他の国々でも、
自国の膨張の機会を実際に狙ってきた。 
歴史がそれらの事実を語っている。 
ぼやっとしていて、戦略のないお人よしの日本は、
益々食い込まれる隙を与える可能性がある。 
それが現実なのだ。 

世界の事情に目覚めて、自国の立て直しを図り、
真の独立を図りたいものだ. 
必要とあらば、他国から孤立することを恐れず、
独自の自立した道を突き進んで行きたい。

米中両国は、日本が核武装することに抵抗するかも知れないが、
自国の安全を自前で図ろうとすれば、それは必然の道かもしれない。 
米軍は、理屈をつけて、日本から出て行こうとはしないだろうが、
日本が自力で自国の安全を図るとなれば、
沖縄の米軍基地問題は解消できる可能性が現実のものになり得る。

戦後アメリカによって刷り込まれた日本人の去勢された頭の中を
一度再起動したいものだ。 他国と意味なく協調するだけが能ではない。 
日本独自の「和」の文化は、対外的には往々にして国益に反する帰結を
もたらしかねない。 他国は基本的には、自国の利益拡大しか眼中にない。 

自国の利益を犠牲にしてまで、他国に協力する姿勢を見せることはない。 
協力を得られる場合は、その協力が当該国の国益にかなう場合のみ。 
それが現実だから、日本も、せめて無条件に他国と歩調を合わすことの
ないようにしてもらいたい。 まずは自分の頭の中で、
自国の国益のことをよく考えて欲しいと思う。 
日本のお人よしや世間知らずは、外国には通じない。



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