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魔の「全会一致のルール」 [blog]

7月24~26日、ラオスの首都ビエンチャンで、
東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相会議が開かれ、
「全会一致のルール」で、「著しく合理性を欠いた共同声明」が採択
された模様。

その「全会一致のルール」と聞けば、
思い出すのは、1919年2月のパリ講和会議でのこと。

国際連盟委員会で、日本全権の牧野伸顕らは、
国際連盟憲章に人種差別の禁止を盛り込む
という人種的差別撤廃提案を提出した、とのこと。
 
その時の委員長のウィルソン米大統領が、
採決においては11対5で賛成多数だったにもかかわらず、
「全会一致でない」
「本件のような重大な問題についてはこれまでも全会一致、
少なくとも反対者ゼロの状態で採決されてきた」
として議長権限により否決とした。 

その悪夢が脳裏をよぎる。

第二次世界大戦の戦勝国等で構成される
国連安保理の拒否権もそうだ。 

常任理事国の内一国でも拒否すれば、
話が成立しないのは、
前述の「全会一致のルール」に当たる。

それらの例の様に、この「全会一致のルール」は食わせ物だ。 
前向きな肯定的な要素は一切なく、
話をぶち壊す方向にのみ働く。 

で、今回のビエンチャンでの外相会議の結果も、横並びで同じ。

ここで外交下手な日本が中国から学ぶべきことが一つある。

中国はハーグ裁定で完璧に勝利を失って、
四面楚歌の状況に陥ったにも関わらず、
自国の国益の為には、
必死でその窮地から抜けようと並々ならぬ努力をしている。 

日本の過去の外交の歴史に、そうした事例はあっただろうか? 

真っ赤なうそをあたかも本当の事実であるかの如く、
虚偽をためらいなく言えるお国柄と言えばそれまでだが、
自国の利益の為に、不可能を可能に変換する為の努力そのものは
敵ながら立派だと感心する。













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